彼岸
2019.09.24 | Inspiration
目をあけると そこは桜が天までうめつくされた世界だった
古くから使われていない線路が横たわり
花びらで見えなくなっている
あまりにも綺麗すぎる不思議な桜色にすいこまれ
わたしはその上を歩いた
しばらく歩くと茶屋があり
ふと見ると形のない人影が思い思いにくつろいでいる
そこでようやく気づく
あぁ ここは幻の世界だ、と。
現(うつつ)に戻らなくては
茶屋の女性に尋ねる
現行きの電車はいつきますか、と。
わたしたちも ずっと待っているんです。
もう 何年も、何年も、何年も・・・・・・・・
・・・
そうですか、と 茶屋のお品書きを見せてもらう
そこに現行きの文字がぼんやりとみえた
ここに行きます
と、指をさした瞬間
わたしは戻ってきた
・・・
今日は彼岸だった
(うつらうつら、と昼寝をしていた時に見た夢)